男はみんなろくでなし? - Полоса везения,или все мужики козлы
未知谷さんの本は、亡命ロシア料理しか読んだ事が無かったのですが。
今回、男はみんなろくでなし?という本を読了しました。
内容(「BOOK」データベースより)
仕事の運が向いてきた。熱に浮かされ、ウンウン寝込んでいたら、部屋の中には覚えのない花束が、素敵な男性まであらわれて…これってひょっとして幸運期…!?と、思ったのも束の間、お邪魔虫の姪っ子登場。恋敵にはケンカを売られ、「あいつはお前に相応しくない」なんて兄さんまで言うけれどじゃあ相応しい人ってどこにいるの!?
私も四十路半ばだが、本当に主人公(40歳)の気持ちは良く分かります。
今でこそ再婚して落ち着いているが、それまでは本当に生活が大変だった。
#彼女は×3ですが、私は×2な事由も親近感が高まるポイントだと思う。
婚活をしても、年齢的な理由から嫌な目にあってみたり。
実家の父と似たような年回りの男性からオファーがあったりと、若い頃とは異なった恋愛市場だと痛感したものです。
そして、読んでいて思った事が。
ロシアの現代女性はこんなに頻繁に電話を掛け合うものなのか?と言うことです。
学生時代や子どもの頃はネットもなかったので、しょっちゅう友人達と長電話をしたものですが。
今はメッセージのやり取りばかりになってしまっている。
ロシア人の先生が、「女性は電話好きなもの」と仰っていた事を、読みながら思い出した。
他の方の書評記事にも記載がありましたが。
出典:http://blog.livedoor.jp/catonthemoon/archives/3924936.html
#男はみんなろくでなし? エカテリーナ・ビリモント : 読んだり 聞いたり しゃべったりさん
「ソ連がロシアになって、品物を手に入れるのはずっと簡単になったのだけど、不思議なことに、人をうちに呼んだり呼ばれたりして、やっと手に入れた食べものを分け合うという習慣がなくなってしまった。」
資本主義は人を孤独にするのだろうか。
この記載は、私もすごく考えさせられた。
私たちも、昔より人付き合いが薄まってきたように思えているから。
ロシア文学と言えば重厚な雰囲気の書籍が多いような気がするが、今回の「男はみんなろくでなし?」のように身近な話題を取り上げてくださっている本も大事だと思った。
また、訳者の織田桂子先生の日本語がすごく読みやすかったです。
今はそうでも無いかも知れないけれど、昔は海外文学の邦訳が読み辛い文章だった事が多くて、何となく遠ざかっていたのだけど。
嬉しい発見となる一冊でした。
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